HotRestore: A Fast Restore System for Virtual Machine Clusterを読む
これはシステム系論文紹介 Advent Calendar 2015 の12月6日分のエントリです。例によって、私の解説にあまり期待しないように。ゆるくいきます。できれば最終日付近も書く感じで。
HotRestore
LISA 14のHotRestore: A Fast Restore System for Virtual Machine Cluster の論文/スライドをざっくり読んだ。 色々なカンファレンスのpaperを眺めていて、Virtual Machineの高速な復元ということで興味をひかれた。 要求される(あったほうがいい)知識として、TCPのバックオフの仕組みとか、VM(VMMによる)のLive Migrationの仕組みとか。
どんな人が読むと良い?
- 論文の通り、VMのクラスタ管理でスナップショット・復元時間を削減したい人(といってもスライド中ではQEMU/KVM環境で実装したみたいでOSSになっているかは別だが)
- VMに限らず、スナップショットとその復元という意味ではDBMS(KVS)のレプリケーションなどにも応用できる話しかもしれない(という私の妄想)
論文で紹介されるキモとなる技術
かいつまむと以下の名前の要素技術からなる。詳しくはスライド/論文読みましょう。
- Elastic working
- メモリのスナップショット中もメモリ操作(page)を追跡する
- Restore line
- TCPバックオフの軽減
- WSS(Working set size) revision
- HotSnap (著者らによる以前の研究)
論文読んで最後に
参考文献、読めてないけどHotSnap含めVMのスナップショットをいかに高速化するかについてもいくつか触れられていて良い感じ。 この論文からだけでなく、別の論文からさらに知識は広げられると思う。
手元で論文のメモを取る際、@ochyai 君のフォーマットがよさそうなので、それを使わせてもらった。使わせてもらったからといって、確実にメモが書けたか、そのメモがブログの本エントリに反映できたかはかなり怪しい。